Nemo ante mortem beatus.

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語彙と文法

「ネーモー・アンテ・モルテム・ベアートゥス」と読みます。
nēmōは、nēmō(誰も~ない)の単数・主格です。文の主語です。
動詞est(sumの直説法・現在、3人称単数)が省略されています。
anteは「<対格>の前に」を意味する前置詞です。
mortemは第3変化名詞mors,-tis f.(死)の単数・対格です。
beātusは第1・第2変化形容詞beātus,-a,-um(幸福な)の男性・単数・主格です。nēmōと性・数・格が一致します。文の補語です。
「だれも死ぬまでは幸福ではない。」と訳せます。

言葉の背景

キケローによって「歴史の父」と称せられたヘロドトスの言葉のラテン語訳です。『歴史』(岩波文庫、松平千秋訳)の第一巻にある「クロイソス物語」に見られます。これは一見残酷なせりふのようですが、一難去ってまた一難といった感じで生きていく私たちにとって、リアリティのある言葉と映ります。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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